キャリアの中断は履歴書に記載する?
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キャリアの中断は履歴書・職務経歴書に記載する?

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──ブランク期間の扱いと伝え方の正解

転職何から始める?

はじめに:履歴書に“空白期間”があるのは不利?

育児・介護・留学・病気・資格勉強・起業準備…。
人生には、「働いていない時間」があるのが自然です。
でも、転職活動で履歴書や職務経歴書を書いていると、ふと不安になります。

  • 「このブランク、正直に書いていいの?」
  • 「履歴書の空白って、やっぱりマイナス?」
  • 「職務経歴書にはどう表現したらいいんだろう?」

この記事では、キャリアの中断(=ブランク期間)の書き方、説明の仕方、印象を下げないコツを具体的に解説します。

1. ブランク期間は「正直に、簡潔に」が原則

まず結論から言うと、キャリアのブランクは隠さず書くべきです。
理由はシンプルで、「書かないと不自然に見える」から。
企業の採用担当者は、空白のある履歴書を見ると、必ず疑問に思います。

例:「2022年3月で退職、その後2024年1月に入社?……間の2年間、何してた?」

こうした疑問を持たせないためにも、「何をしていたか」を簡潔にでも明記しておくことが大切です。

2.書類に書くか?書かないか?の判断基準

✅【履歴書】:時系列で記載するため、ブランクは見える形になる

そのため、「○年○月〜○年○月:職歴なし」または「自由記述欄に説明を添える」のが一般的です。

記載例(履歴書・職歴欄):

2021年4月 株式会社〇〇 退職  

2021年5月〜2022年12月 育児のため離職(復職に向けて〇〇資格を取得)

✅【職務経歴書】:職務中心の書類なので、工夫しやすい

職務経歴書は、「どんなスキル・経験があるか」を中心に記述する書類なので、ブランク期間は補足として記載すればOKです。

記載例(職務経歴書・補足欄):

<職歴のブランクについて>  

2021年4月〜2022年9月は、家族の介護のため離職しておりました。  

この期間中も業界動向の情報収集や、オンライン研修にてスキル維持に努めておりました。

3.「書かなくてもバレない」の落とし穴

職歴の空白を故意に隠したり、短縮して記載するのはNGです。
面接時や内定後の確認で、必ずと言っていいほど確認されます。

❌ 隠して損をするケース

  • 「2年間空白だが、何も書いていない」→ 不信感
  • 「自己都合退職」を曖昧にしている → 掘り下げられて動揺
  • 「働いていたように見せかける」 → 職歴詐称リスク

4.「働いていたように見せかける」 → 職歴詐称リスク

🧑‍🍼 育児・出産の場合

例(履歴書):
「2022年4月〜2023年10月:出産・育児のため離職」

例(職務経歴書):
「出産および育児のため一時的に離職しておりましたが、保育体制が整い、復職を希望しております。」

🧓 介護の場合

例(履歴書):
「2021年6月〜2022年12月:家族の介護のため離職」

例(職務経歴書):
「介護のため一時的に離職しておりました。現在は状況が落ち着き、就業が可能な体制となっております。」

🎓 留学・資格取得・学び直し

例(履歴書):
「2020年9月〜2021年8月:語学留学(アメリカ・ボストン)」

例(職務経歴書):
「スキルアップのため、英語力向上と異文化理解を目的とした留学を実施。TOEICスコア850取得済み。」

🧘‍♀️ 疲労・療養・休職後の再出発

例(履歴書):
「2023年1月〜2023年12月:療養のため休職」

例(職務経歴書):
「療養により離職しておりましたが、医師の診断を経て、現在は就業可能な状態に回復しております。」
※健康面の記載は、詳細を避けつつ、就業可能であることを明記するのがポイント。

5. 面接で聞かれた場合の答え方(例文あり)

面接官の聞き方例:

  • 「この期間は、何をされていたのですか?」
  • 「空白期間について少し説明していただけますか?」

回答のポイント:

  • 端的に伝える(言い訳しすぎない)
  • 前向きな姿勢を見せる
  • 現在は就業可能な状態であることを伝える

回答例(育児):

「出産・育児のため一時的に離職しておりましたが、現在は保育体制も整い、仕事と両立できる環境が整っています。」

回答例(療養):

「当時は健康上の理由で一度離職しましたが、現在は完治しており、問題なく勤務可能です。」

回答例(資格取得):

「当時は業務から離れ、〇〇資格の取得に専念しておりました。結果としてスキルが向上し、より現場で活かせると考えています。」

6. 採用側が“プラス評価”するブランクの伝え方とは?

ブランクがマイナスになりがちな印象を、“成長期間”に変える視点を持つことで、逆に評価につながることもあります。

プラス印象になるキーワード:

  • 「準備」→ 復帰に向けた学習や訓練
  • 「気づき」→ 家族との時間から得た価値観
  • 「再確認」→ 今の仕事観や働き方の優先順位

例:
「育児期間中に、家庭と両立する働き方を考えるようになり、チームでの柔軟な働き方への理解が深まりました。」

まとめ:ブランクは「伝え方」で印象が変わる

✅覚えておきたい3つの原則

  • ブランク期間は“正直に・簡潔に”記載する
  • ポジティブな要素を交えて伝える(学び・気づき・準備)
  • 現在は就業可能であることを明確に示す