――企業理解を深め、内定につなげる“逆質問の戦略”
はじめに:「質問」は、志望度とリサーチ力を伝えるチャンス
面接の最後に必ず訪れる「何かご質問はありますか?」という問い。
この逆質問こそが、応募者の志望度・情報収集力・思考力を伝える最大のチャンスです。
ここで印象を左右するのは、“Google検索で出てくるような質問か、それともその会社でしか答えられない質問か?”という視点です。
その質問、“ロボットっぽく”なってませんか?
質問1(悪い例):
「御社の事業内容を教えてください」
→ これは公式HPに書いてあります。
質問2(良い例):
「__業界内での御社のポジションは明確に感じましたが、最近の[xx社]との提携はどのような戦略意図があったのでしょうか?御社の中長期ビジョンとも関連しますか?」
→ これは**「調べた上でさらに知りたい」**という前向きな姿勢と、業界への理解がにじみ出る質問です。
ジャンル別|面接で会社に聞くべき質問とその意図
ここからは、優秀な応募者が実際に使っている質問を、ジャンル別に分けてご紹介します。
📌【会社のビジョン・戦略】
企業の中長期的な方向性と、自分のキャリアが重なるかを確認するための質問。
- 「御社が描く3年後の成長ビジョンは、どのようなものですか?」
- 「御社が現在最も注力している戦略的プロジェクトについて教えてください」
- 「新しい市場開拓に関して、具体的な取り組み事例はありますか?」
- 「競合との差別化ポイントとして重視している部分は何ですか?」
- 「[xx提携]について拝見しましたが、貴社の中長期目標とどのように関係しているのでしょうか?」
📌【チームと文化】
カルチャーフィットや働き方の相性を確かめたいときに。
- 「御社のチームメンバー間のコミュニケーションはどのようなスタイルですか?」
- 「過去1年間で、社内イベントやチームビルディングはどのようなものがありましたか?」
- 「職種を超えた連携が必要な場面では、どのような工夫をされていますか?」
- 「直属の上司やチームのメンバー構成について少し教えていただけますか?」
- 「御社のカルチャーで、他社と違うと感じる点はありますか?」
📌【入社後の期待と評価】
自分が入社後にどのような成果を求められるかを知るための質問。
- 「このポジションに期待されている主要KPIは何ですか?」
- 「入社後3ヶ月・6ヶ月時点で達成してほしいことは何ですか?」
- 「評価面談の頻度やプロセスについて教えてください」
- 「御社では、成果とプロセスのどちらを重視されていますか?」
- 「このポジションの前任者が高く評価された点は何ですか?」
📌【業界のトレンドと競合優位性】
その企業ならではの視点を引き出す質問。
- 「御社が属する業界の最近の変化について、どのような影響を感じていますか?」
- 「競合他社が取り組んでいる施策の中で、特に注視しているものはありますか?」
- 「業界全体で注目されている技術革新に、御社はどう対応されていますか?」
- 「御社の強みとして、特にお客様に評価されているポイントは何ですか?」
- 「今後5年で、業界はどのように変化すると思われますか?」
📌【学びと成長機会】
長期的なキャリアパスや社内教育についての理解を深める質問。
- 「入社後の研修制度はどのようになっていますか?」
- 「キャリアアップの支援制度には、どのようなものがありますか?」
- 「異動やジョブローテーションは希望できますか?」
- 「中途入社の方がスキルアップされた事例があれば、教えていただけますか?」
- 「御社で成長したと感じている社員の共通点はありますか?」
【避けるべき質問例】
以下のような質問は、準備不足・自己中心的な印象を与える可能性があるため注意が必要です。
- 「ホームページに書いてあったんですけど、どんな事業ですか?」(調べればわかる)
- 「残業ってありますか?」(タイミングと聞き方に注意)
- 「いつ昇給しますか?」(条件面ばかりに見える)
- 「御社の強みって何ですか?」(抽象的すぎて曖昧)
- 「何時に帰れますか?」(ワークライフバランスは文脈に沿って)
まとめ|逆質問は「内定に直結する問い」になる
- 逆質問は、企業への理解・志望度・準備力を伝える場
- ジャンル別に戦略的に質問を用意しておく
- “調べればわかること”は聞かない。調べたうえで掘り下げる